何もかも忘れて楽になりたい~夫の死と共に陶芸への気持ちも…

雨にぬれる植物

笑顔の裏で泣く…

まるで夫の気持ちを表しているかのような、激しい雨の中

窯を買いたいと言っていた人が

電気屋とともに、工場にやってきた。

 

大切な商売道具の活躍の場が決まった話↓↓

 

テキパキと手際よく、窯の配線が外され

出入り口近くへと移動されていく。

ろくろも外され

窯の横に、ろくろも2つ並べられた。 

そしてすごい勢いで

あれもこれもと、持っていくものが

出入り口付近に並べられていく。

 

工場に置いていても、仕方のないもの。

まだまだ現役で使えるものばかりだから

使ってくれる人のもとに行く方が幸せ。

だから引き取ってくれることに

とても感謝している。

 

…だけど

気持ちが追いつかなくて。。

見ているのが、つらかった(・_・、)。。。

泣かないように、必死で我慢して…

笑顔を作って…

 

見知らぬ人たちが、工場の中を

あーでもない、こーでもないと

楽しそうに品定めしているのを

ただただ、悲しい気持ちで眺めていた。

 

これから陶芸を始める息子さんのために

必要なものを選ぶ家族たち。

 

意気揚々としている人達に

私の負のオーラが伝わらないように

必死で笑顔を作って、話を合わせて

声のトーンも明るくして…

心の中はネガティブ全開

負のオーラ満載で

ワンワン泣きわめいていたけれど…

。゜゜(´□`。)°゜。ワーン!!

 

もし、たらふくお金があって

余裕で全てを抱えていられるのなら…

 

でも、そんなことしちゃうと

せっかくのいい道具たちが

使われずに、朽ちていくことになる…

それはそれで、悲しいことだよね。

 

今日は、持って行く物の選別と

取り外しのみで

本当のお引っ越しは、後日。

 

彼らが帰っていってから

初めて見る、工場の景色に

胸が痛くて、涙が止まらなかった。

。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。

何もかも忘れて楽になりたい…

夫との2人だけの生活を

ずっと支えてくれていた、窯やろくろとも

もうすぐサヨナラ。。

 

私は本当に、陶芸の世界と別れるんだ。

自分で決めたことだけど

今日、やっと実感したような気がする。

 

私の人生は

ず~っと陶器に関わってきたけれど

正真正銘、これで終わり。

 

もう後戻りはできない。

 

たぶん、もう2度と

土練りも、ろくろも、薬がけも、窯詰めも

…することはないだろうな。。

 

陶芸に未練は全くない。

もう夫がいないから。

夫=陶芸だから。゚(゚*′ω⊂ グス

 

夫の死とともに

陶芸への気持ちも死んじゃった。。

 

だけど

窯やろくろには愛着がめちゃくちゃあって

その分、めちゃくちゃつらい。。

陶芸をやめる、私のもとから

これから陶芸を始める人のもとへ行く。

 

言ってもしょうがないことだけど

何でこんなことになったんだろう。

 

夫が生きていたら

絶対、陶芸をやめるなんて選択肢は

なかっただろうに。

ホント…

なんでこんなことになっちゃったんだろ。

 

 

今日は予想通り

どしゃ降りの雨だった。

夫は根っからの雨男。

何かあるごとに雨降りで

自分の葬儀の日も、雨振りだった。。

 

今日は…

夫にとっても、悲しかっただろうと思う。

きっと、悔しかっただろう。

これからだったのにね。

 

ごめんね。

勝手に手放すことを決めて、ごめん。

勝手に看板を下ろしてしまって

ごめんなさい。

あなたの心に寄り添えなくて…

本当に、ごめんなさい。

 

いつまで、こんな苦しいことが続くんだろう。

いつになったら、涙は枯れるんだろう。

もう、何もかも忘れて楽になりたい。。

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