大切なものは失ってから気づく…
失くしたものは大きい。
人生の半分以上の時間を費やしたものを
私はいっぺんに失った。
人生の伴侶も。
仕事も。家も。お金も。
安心も。安眠も。
心から笑うことも。
人を信じることも。
当たり前の日常も。
平凡な幸せも。
たくさん、たくさん大切なものを失った。
ただつらい現実があるだけ。
毎日、泣き暮らしながら
日々、こなしていくだけ。
どれだけ泣いても、わめいても…
失ったものが戻ってくることはない。
この辛い毎日が、変わるわけでも
楽になるわけでもない。
本当に大切なものは
失ってから気づくって、ホントだね。
私は、なんて幸せだったんだって
…気付いた。
大きな安心感に守られて
疑うことなく、信頼して
2人で仕事して
美味しいご飯を食べて
寄り添って眠って
笑って、怒って、くだらない話して…
そんな毎日が、ず~っと続いていくと
思っていた。
何の刺激もない、平凡な暮らしが
なんて、あたたかで
愛おしいものだったのか
失ってから、気が付いた。
夫は死んだ。
もう2度と会うことはない。
変えることのできない現実。
どれだけ嘆き苦しんでも
夫が死んだ事実は変えられない。
じゃあ、私はどうする?
生きるための保険
子供もおらず
仕事もどこかに所属している訳ではない。
いつでも夫のもとへ逝ける。
どうしても生きるのが辛くなったら
夫の元へ逝こう…
本当にもうダメだとなったときの
最終手段として。。
そう思ったら、すごく楽になった。
それは私にとって、保険のようなもの。
だけど
夫のもとにいきたいけれど
死んで、夫に会えるとは思っていないし
夫を逃げ場にしちゃいけないって
私のかすかな良心が訴えている。
だから…
そうならないように、がんばろうと思う…
思うようにしている…かな
今は、まだ(・_・、)。。。
小さな幸せに気づけるように…
大切なものは、失ってしまったけれど
少しだけ顔をあげてみれば…
すごく天気が良かったり、虹がでていたり
美しい花が咲いていたり…
かわいい鳥の鳴き声や
綺麗な月や星たち…
気にかけてくれる夫の家族や母親、友人達。
全てを失くした訳じゃない。
私は、きっと恵まれている。。
だから、踏ん張っていられるんだと思う。
今はまだ、それがわずかでも
ちゃんと、それに気が付いて
目を向けるようにして
幸せだと感じられるように。
うつむいて泣いていてもいい(・_・、)。。。
時々、顔をあげて
今、あるものに感謝して
小さな小さな幸せを見つけていきたい。
そんなことを重ねていって
何が起こっても動じない
素敵な肝っ玉おばちゃんになれたらいいなって思う(^ω^)
そして、いつか…
満面の笑顔で「頑張って生きてきたよ~」
って、夫のもとに行けたらいい。。